Love~生徒との恋~
女の子達と楽しそうに喋っている日下部君の姿。

私の入る隙なんて、あるわけがない。

自分と日下部君の立場の違い、年齢差。


やっぱり駄目なんだよ…

うっ、やばい。涙が出てきた。

早くここを立ち去ろうと顔を上げた瞬間、
日下部君と目が合った。

何で毎回、タイミング悪く目が合ってしまうんだろう…

涙を見られたくなくてすぐ目を逸らして歩き出した。


ガシッ

不意に腕を掴まえられた。
上を見ると日下部君の顔があって、また目が合った。

涙で濡れた顔を見られてしまった。

早くここから離れたかったのに。
どうして止めるのよ。


「白石先生?」

日下部君がそう言った後に、
周りの女の子や男の子も反応した。

「かな先生どうしたの~?」
「白石ちゃん~?」

「あっ、何でもないの!
ちょっとコンタクトがずれちゃって…っ

皆気を付けて帰ってね。じゃあ。」

出来るだけ顔を隠して、
ようやくその場を離れた。


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