Fly Hight
「とりあえず,今あたしが知ってる唯ちゃんの情報は…」

それから加奈ちゃんはわかる範囲のたけちゃんの話をしてくれた。

誕生日,高校の場所,元中,家族構成などなど…

まあぶっちゃけ履歴書に書いてあったり,実際たけちゃんに聞いたことのあることばかりだったけど。

俺は武村唯マニアかっ!って言うくらい俺の頭はたけちゃんで埋まっていった。

話し始めて20分くらいしたころ,加奈ちゃんはまた意味深な顔をしながら俺を見つめた。

「で…あえて1番最後にまわした唯ちゃんの恋ばなですが…」

そこで1度加奈ちゃんは呼吸を置いた。

「松田くん,聞きたいですか?」

え…?
聞かない方がいい内容だったりするわけ…?
俺は思わず生唾を飲み込んだ。

「き…きたい…」


< 15 / 31 >

この作品をシェア

pagetop