セツナイ視線。


いつの間にか公園を抜けて、歩道に出ていた。

ハルは赤信号の手前で音がならないように柔らかくブレーキを踏んだ。


私の様子が変だったことで最初から大体のことは悟っていたのか、驚いた素振りはみせなかった。


「…それはお前からフったの?」


私は首を横に振った。


ハルはそれを背中で感じとって言った。


「……そっかぁ。」



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