セツナイ視線。


ハルは少し急いでいるのか、いつもより速いスピードで漕いでいる。

そのせいか、ハルの髪が風になびいていた。

私は綺麗な形をしたハルの耳をぼんやりと見つめていた。


「…さっきのさ、」


「ん?」


「俺の好きな人の話さ、気になる?」



ハルからその話題が出るとは意外!!!


「そっそら気になりますよー」


やけに気合いが入る私。


はにかむようにハルが笑う。


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