セツナイ視線。

「亮太~金やるから一階の売店で、なんか買ってきて。」

ハルは部屋に入り財布から1000円札を取り出すと、亮太をさり気なく部屋から追い出してくれた。

「え、俺!?…お、おうぃぃけど」


亮太も周りの男子も、私が亮太に告りに来た事に気付いたようだった。



武石ハルは私を一瞬見つめると、にっと笑って部屋のドアを閉めた。



(ありがとう…!)


心の中で、私は強く彼に感謝した。


「あの、場所変えていいですか??」

私は張り切って言った。


「は、はい!!どうぞ!!」
亮太は緊張しているのか私につられて大きな声で言った。
それを見てまた緊張する私。

「で、では行きましょうか!!!」


私達は一階のロビーへと一緒に向かった。

…心臓が喉から出そうだった。




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