セツナイ視線。


私は好きだと言えたことが嬉しくて、そして次におこる展開に期待を寄せ、心の中で密かに興奮していた。


次の亮太の言葉で全てが決まる。




だけど


「……………ごめんな。」



それが亮太の返事だった。
思わずパッと顔をあげると、申し訳なさそうな亮太の顔があった。

ズキっと心に痛みが走る。

私は少し期待してた自分が急に恥ずかしくなった。



「…俺さ、三井さんの名前も今日知ったくらいだし、三井さんがどういう子なのかもまだわかんないんだ。…だからまだ…いきなり付き合うとかはできない。」



…ぁあ、駄目だったなぁ。


泣くな。

泣くことじゃない。


これは前進なんだから。


「でも俺、すげぇ嬉しかったから…。ありがとう!三井さん可愛いのに、俺なんか好きになってくれて。」


涙腺が緩みそうで、うまく喋れない。

そんな言葉貰えただけで幸せだった。

やっぱり私の目に狂いはなかったよ。
こんな素敵な人諦められないよ。

「あの、………じゃあ私小林君に私のこと知ってもらえるように頑張るから、そしたら……また告白していい?」


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