セツナイ視線。
今だけだ、泣くのは。
今思いっきり泣いたら明日からまた、頑張るんだ。
「っうぅ~~~~~っ」
「ははは、鼻水出てるから自分(笑)」
武石ハルはそう言った瞬間、グイッと私を引き寄せて自分のTシャツで私の顔を拭いた。
「ありがと……」
そして、少しかがんで私と目線を合わせると、子供のような顔で笑ってくれた。
「あんたなら大丈夫だよ。好きなら頑張れよ!」
涙がまた、込み上げてくるのがわかった。
「俺はハル。」
「グス…あ、えと私は」
「らんて言うんだろ?よろしく。」
「…うん!うん!よろしくね、ハル!」
それから消灯時間がくるまで、ハルに私の恋バナを聞かせたんだっけ。
これが私とハルの友情の始まりだった。
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