セツナイ視線。


―そして昼休み。


いつもは四人で食堂に行くのが当たり前だった。


が、恭一の発言でその習慣が途絶えた事を知る。


「今日ハル飯いらないんだとさ~」


「え、なんで~!?」

佳菜子が不思議そうに言う。



ドキっとした。



「なんか部活の後輩とバスケやるっつって早弁してたぞ。」


「へぇ~じゃあ食べ終わったら見に行ってみよ!ね!らん」



「そ、そうだね!」


さっきまでぼんやりと感じていた『いやな予感』が確信に近付いている気がした。



なんで急に??
今までお昼は絶対四人で食べてたじゃん。




…もしかして私の事避けてるの?




確かめるのが怖い。





なかなか箸が進まない私を見て、恭一が心配そうに声をかける。


「らん、どした?なんか今日食欲ないな」


私は今どんな顔をしているんだろう。


「やだぁ恭一!らんは今日アレの日なんです~」


恭一が顔を赤くする。

「な、なるほどな!!じゃあ仕方ねぇな!!」



ぱっと佳菜子を見ると、私に向かって目くばせする。



佳菜子は勘がいいから気付いたんだ。



私とハルに何かあったってこと。






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