新しい扉―長い長い片思いの結末―
「行かなきゃ。同窓会って絶対行った方がいい。だって、潤子ちゃんの元カレも来るんだろ?」
強がって、『元カレ』なんて言ってしまったことを後悔した。
本当は、元カレなんかじゃない。
ただ、一方的に好きになって、忘れられないだけの相手。
そんな相手を2年も引きずってると思われたくなくて、元カレだと嘘をついた。
「ちゃんと会って話してきなよ。そうしないと、いつまでも潤子ちゃん好きな男できねーじゃん」
「私が元カレに会って、またより戻してもいいの?」
晃は、いじけたように部屋の片隅で体育座りをした。
「嘘だって。ごめんごめん」