新しい扉―長い長い片思いの結末―
「さっき、まだ彼氏じゃないって言ったけど、いつか俺・・・彼氏になれんのかな」
晃は、先生の背中に視線を向けたまま瞬きもせずに言った。
その表情がとても悲しそうで、かわいそうになる。
「まだ晃のこと好きかどうかわかんない。でも、それでも良いなら・・・私のこと、受け止めてくれる?」
晃は何を勘違いしたのか、その場で私を抱き上げて、くるくる回り出した。
「おろしてーーーー!!ばか!!」
「やったーー!!やったぁ!」
バカなヤツだけど、こんな私を好きだと言ってくれる。
こんなにも喜んでくれる。
いつまでも待つと言ってくれた。
先生のおかげで、気付けたよ。
身近にいた空気のような存在に・・・