新しい扉―長い長い片思いの結末―
毎日放課後に、先生に話しかけに行って、体育の授業中もいろんな質問をした。
短いスカートを履いて、わざと個人面談をしてもらったり、
進路のことで悩んでいると言って、先生の自宅に電話をかけたこともあった。
でも・・・まるで手ごたえなし。
新垣先生は、生徒を恋愛対象になんて見てくれない。
生徒でいるうちは絶対に無理だと思った。
それなら・・・卒業してから・・・
卒業してから、何とか彼女になれないかな。
3学期になり、私はもっともっと頻繁に先生に話しかけに行くようになった。
先生に面と向かって告白もした。
冗談っぽく言ってみたり、本気の顔で言ってみたり。
そんな時、私は気付いてしまった。
新垣先生には、愛する人がいる・・・
その相手は・・・もしかしたら、この教室の中にいるかも知れない。