我が家のお隣りさん。

「秀ちゃん、怒ってたから…」


わたしは眉を下げながら説明する。


「…怒ってないって」


わたしと目を合わさずに秀ちゃんは言った。


「ウソ!!じゃあ何でそんなに冷たいの?」

「……馬鹿だな、やっぱ」


そうつぶやいた秀ちゃんは、やっぱり切なそうな顔をしていた。


「…とりあえず離れて」


あっ…!抱き着いたままだったんだ、わたし。


「ご、ごめんなさい!」


パッと離れてソファに腰掛けると、


「ひなの」


やっぱり気怠そうな声で名前を呼ばれた。






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