我が家のお隣りさん。

あ、またこの顔――――

やだ………

そんな顔しないで欲しいのに……



「秀ちゃ「…ひなのの『好き』は……」


秀ちゃん、と言おうとしたわたしの声をさえぎって、秀ちゃんは言葉を紡ぐ。


「オレの欲しい『好き』じゃない」

「え……」


秀ちゃんの欲しい、『好き』?


「オレの『好き』は」


視界いっぱいに広がる秀ちゃんの顔。

どうしたの、と聞く前に唇に落とされる、


優しい、

触れるだけの、


キス―――――






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