。゚+相方Lovers+゚。



「どーした?なんか元気ないやん。あ、今朝もあれか?」




姉ちゃんを起こすことに苦労してることを、海斗は知ってる。




『あれや。今日は二度寝しよった……』

「あははっ!さっすが真希の姉ちゃんやな!」

『あたし関係ないやろ!』

「図太いとこ、そっくりやん」

『あー、確かに姉ちゃんは図太いけど……って!!そっくり!?ふざけんな!あのグータラと一緒にせんといて!!』

「あーぁ、お姉ちゃんカワイソー」

『ほっとけ!』




こんなヤツをなんで好きになったんか、今でも謎。



でも気づいたらあたしの心に居座っとった。



図太いの、どっちやねん。




しかも超がつく鈍感男やし、あたしがこんな素直になられへん性格やしで。



この想いがコイツに自然と伝わることはまず、100%ない。



もどかしくて……切ない。でもちょっとありがたい。





あたし、知ってんねん。




コイツにずっと前から好きな人がおること……




伝えたら…この関係も終わりや。




こんな風に、ちっちゃい言い争いも出来んくなってまう。


それだけはいやや。


せやから、絶対言わん。


あたしが我慢すれば……何事もなく仲良く過ごせんねんから。




「おーい、どないした?」

『あん?』

「めっちゃボーッとしとったで?なんや?悩みか?」





こーゆー時だけは敏感。めんどくさい男やわ。




『んなわけないやん。あたしが悩むと思う?』

「ありえへん!」

『やろ?…やろ?って言うのもおかしいけど』

「アホやー!」




海斗はケタケタお腹を抱えて笑いだした。




『うっさい!ハゲ!』

「ハゲてへんし!フッサフサやし!」




そう言いながら、ワックスで整えた髪をいじってた。




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