空色ラブ
「沙依ってさ、男っぽいよな。」



どういう意味ですか、それ。



「失礼なっ」



「いや、だって昔からやることが普通の女子と違うから(笑)」



笑う貴。



「そんなことないしっ」



「ま、そういう沙依が俺は好きだけど…」



貴が呟いた。



今…何て?



雨の音でちゃんと聞こえなかったけど、確かに聞こえたのは…



好き…。



ザァー…。



降り続く雨。



また沈黙。



知らないうちに家についていた。



「じゃあなっ」



「うんっありがとう」



家に着くなり、あたしはずっとボーっとしていた。
< 11 / 55 >

この作品をシェア

pagetop