【短編】極道彼氏!~あたしの虜~
最終話

別れ…

あたしは、あれから一磨を連れて逃げるように帰った。篠原くんの言うことは信じたい。



だけど、あたしに惚れる理由なんてない。



惚れた理由を聞かされてないし。だから、間違いだったのかなって思ってしまう。



それから、篠原くんに会えないまま数日が経っていた。



「あ~あ…どうしてんだろう?」



きっと忘れてるよね?だって、来ないのが証拠だもんね?



あんなへにょっとした奴なんて忘れろ忘れろ!



またあの悪魔だ!



あたしは、ムカつきながらも教室の窓から下を眺める。いつも篠原くんが居た場所は、誰もいない。草木だけが風で揺れていた。



黄色のチョウチョもついでに、ヒラヒラと飛んでいる。



あたしもチョウチョに生まれたかったな!そしたら、羽根が生えて飛んで行けるのに…好きな人の所に…
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