【短】Eqeal
「おー、福原!!今の一番いいぞ!!」
音楽室に戻ると、先生も大絶賛。
「直樹先輩に教えてもらいましたっ」
さっきまでの強張った顔が嘘のように、満面の笑みを見せた。
「直樹が?そうかっ」
俺の顔を見て笑う先生。
俺が本当に役に立ったかは、正直微妙だけど。
「では10分休憩〜」
そう言うと、クイクイと俺を手招く先生。
「直樹!!お前ついにホルンも習得したのか!?」
「まさか。俺はたいしたことしてませんよ。彼女の実力です」
「ははは!!で?何を言ったんだ?福原の音、格段に良くなってた」
「いや俺は……美羽の音を思い出してただけです」
そう……美羽の…何にも負けないような、凛とした白鳥を。