【短】Eqeal
「乾杯〜!!」
「……乾杯」
「何だ何だ!?直樹暗いぞーっ」
いつものことだけど、テンションの高い先生。
あんだけ激しい練習をした後だとは、全く思えねぇ。
「最近どうだ?曲は創ってるか?」
「…………」
「ん?それに美羽も関係してんのか?」
急に落ち着いた声になった。
基本的にこんな話を他人にしたりしない。
でもやっぱ若林先生にだけは違くて…話したいって思った。
俺はどうするべきだったのか、どうすればいいのか。
今までのことを静かに話した。
美羽がずっと就職を勧めてたこと。
夢は捨てられないこと。
美羽が大事なこと。
両方を失ってしまったこと。
一通り話した後で、先生が口を開いた。