【短】Eqeal




「乾杯〜!!」


「……乾杯」


「何だ何だ!?直樹暗いぞーっ」


いつものことだけど、テンションの高い先生。

あんだけ激しい練習をした後だとは、全く思えねぇ。




「最近どうだ?曲は創ってるか?」


「…………」


「ん?それに美羽も関係してんのか?」


急に落ち着いた声になった。




基本的にこんな話を他人にしたりしない。


でもやっぱ若林先生にだけは違くて…話したいって思った。


俺はどうするべきだったのか、どうすればいいのか。




今までのことを静かに話した。


美羽がずっと就職を勧めてたこと。

夢は捨てられないこと。

美羽が大事なこと。

両方を失ってしまったこと。




一通り話した後で、先生が口を開いた。
< 25 / 81 >

この作品をシェア

pagetop