【短】Eqeal
「場所は違っても、直樹と同じ空の下にいるでしょ?それに…あたしのために創ってくれた曲だもん」


「え?俺言ったっけ?」


美羽を想って創った曲だとは、誰にも言ってない。

それがなぜか本人にバレてて、少しだけ焦る俺。


「曲聞けば分かるし♪どれだけ直樹といると思ってんの?」


そう言われると、素直にうれしい。

俺の気持ちは確かに、美羽に伝わってた。




「君空のお陰でコンクールも結果出せたし、これからもがんばれる。あたし向こうへ行ってもずっと歌うから…だから…っ」


涙を流しながら話す美羽を見て、胸が熱くなる。


「直樹……好きだよ…」


そう言われた瞬間、美羽を抱きしめた。


「俺もいつか、世界に通用する曲創る。そしたら必ず迎えに行くからっ」


俺ががんばる理由はいつも一つだった。

……美羽のために、夢を叶えるよ。


「だから…美羽も夢を叶えろよ」
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