天使の林檎
2階の渡り廊下の真ん中にある掲示板。
クラス替えの紙が張り出されている。
まず、自分の名前をチェック。
2-Dに自分の名前を見つけた。
担任は知らない男の先生だ。
次に智を探す。
残念なことに、F組だった。
離れちゃうのは寂しいけど、彼氏なんだから大丈夫だよね。
次に里子ちゃんと理香ちゃんの名前を探す。
里子ちゃんはB組。
理香ちゃんはA組だった。
この2人とは合同授業でも一緒にはならないので、ちょっと安心した。
また揉めるのはちょっとキツイ。
そう考えていると肩を叩かれ、振り返ってみれば秀ちゃんがいた。
「よっ! 桃」
秀ちゃんが笑顔全開で左手を上げて挨拶をしてくる。
フルネーム、小池 秀二。
生まれた時からお隣さんで、たった20日違いで後に秀ちゃんが生まれた。
幼稚園から高校まで、ずっと学校が一緒。
身長は私とあんまり変わらないけど、クリクリの大きな瞳が印象的。
人懐っこく、すぐに誰とでも友達になるからか、すごい友達が多い。
でも、秀ちゃんは面倒見もいいし、付き合いもいいから友達が多いのも当然なのかもしれない。
「秀ちゃん、おはよ」
「おう。あのさ、一緒に行こうと思って迎えに行ったんだぜ?」
「そうだったんだ。ごめん」
「いいよ」
隣とは言え、ざわざわ迎えにきてくれたらしい。
秀ちゃんは優しいから、1年の時の事情を知って心配してくれたんだろう。
謝る私に何でもないことのように流す。
活動的な秀ちゃんはいつも制服がくたりとしているんだけど、今日はシャキンとしてる。
クリーニングから戻ってきたばかりなのかもしれない。
「な、同じクラスだな?」
「え? 嘘! ホント?」
秀ちゃんの言葉に、慌てて自分のクラスを確認する。
男子の所に秀ちゃんの名前があった。
「おいおい、気づかなかったのかよ」
「ご、ごめん。見たばかりだったから」
苦笑する秀ちゃんに慌てて言い訳するが、そんな私の様子が楽しいのか、クスクスと笑っている。
クラス替えの紙が張り出されている。
まず、自分の名前をチェック。
2-Dに自分の名前を見つけた。
担任は知らない男の先生だ。
次に智を探す。
残念なことに、F組だった。
離れちゃうのは寂しいけど、彼氏なんだから大丈夫だよね。
次に里子ちゃんと理香ちゃんの名前を探す。
里子ちゃんはB組。
理香ちゃんはA組だった。
この2人とは合同授業でも一緒にはならないので、ちょっと安心した。
また揉めるのはちょっとキツイ。
そう考えていると肩を叩かれ、振り返ってみれば秀ちゃんがいた。
「よっ! 桃」
秀ちゃんが笑顔全開で左手を上げて挨拶をしてくる。
フルネーム、小池 秀二。
生まれた時からお隣さんで、たった20日違いで後に秀ちゃんが生まれた。
幼稚園から高校まで、ずっと学校が一緒。
身長は私とあんまり変わらないけど、クリクリの大きな瞳が印象的。
人懐っこく、すぐに誰とでも友達になるからか、すごい友達が多い。
でも、秀ちゃんは面倒見もいいし、付き合いもいいから友達が多いのも当然なのかもしれない。
「秀ちゃん、おはよ」
「おう。あのさ、一緒に行こうと思って迎えに行ったんだぜ?」
「そうだったんだ。ごめん」
「いいよ」
隣とは言え、ざわざわ迎えにきてくれたらしい。
秀ちゃんは優しいから、1年の時の事情を知って心配してくれたんだろう。
謝る私に何でもないことのように流す。
活動的な秀ちゃんはいつも制服がくたりとしているんだけど、今日はシャキンとしてる。
クリーニングから戻ってきたばかりなのかもしれない。
「な、同じクラスだな?」
「え? 嘘! ホント?」
秀ちゃんの言葉に、慌てて自分のクラスを確認する。
男子の所に秀ちゃんの名前があった。
「おいおい、気づかなかったのかよ」
「ご、ごめん。見たばかりだったから」
苦笑する秀ちゃんに慌てて言い訳するが、そんな私の様子が楽しいのか、クスクスと笑っている。