水上の音楽
颯太は私の両親の友人で、つまり立派な大人だけれど、年齢には換算が必要。
彼はかなりの時間を、地球ではないところで過ごしてしまったから。
この星の未来計画を実現に向かわせたパイロット。
それが、テラスで凍えもせずに雪に見惚れている男の真の姿、かあるいはほんの一面だ。
ジェイの語る颯太は、どちらかと言えば今の状態に近いかもしれない。
舞の語る彼ならなおさら。
舞は、私の母親。
颯太とは、『生まれる前から一緒の幼馴染み』な関係だった。