月の雫[七福神大戦録]


『どういう事だ?弁天、お前……』


そう彼女の肩を強く掴むなり、身体を離し距離を取る。
視線は、真っ直ぐに彼女に注がれたまま。
まるで、言葉の真意を探るように、私には見えた。


『私はね、あなたを奪いに来たの。私を選んで大黒?私達のもとに……一緒に来て?』


甘い声でそう言うと、撫でるように大黒天の腕に触れた。




――大黒天……!!




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