月の雫[七福神大戦録]
「馬鹿にしないで。私は、あんたなんかに……あんたなんかに、絶対負けないんだからぁぁ!!」
すると突然、私の身体が光り出した。
寿老人は、とっさに腕で顔を隠す。
な、何!?どうなってるの!?
「この光……そうか、もしやお前が……!!」
「!!」
寿老人が、私の腕を掴むと力づくで引き寄せる。
「い、痛……!!」
もの凄い力。腕がちぎれてしまいそう!!
「……」
「は、離してよ!!」
駄目、まるで動けない。
私が、大黒天を守らなくちゃ!!
みんながいない今、私だけが、大黒天を救える。
あいつは、いつも私の心を読んで、嫌みを言っていた。
まだ、あいつの心が少しでも残っているなら、きっと――
――届くはず!!