月の雫[七福神大戦録]
『それで蛯原君は?咲さんの様子を見に来たんですか?』
『また倒れたら心配だから、出来る限りは傍にいてあげようかと。でも、ぐっすり眠ってるみたいだし、邪魔しちゃ悪いかな』
恵比寿は咲の様子を確認すると、安心したように保健室を出て行った。
ガバッ!
「今何時!?」
私は慌てて布団をはぐ。
「昼休みです。随分ぐっすり眠られたみたいで」
福禄寿がカーテンを開けると、そっと私の額に手をあてる。
「……熱も下がりましたね。あまり、無理はなさらないようにして下さいね。みんな、心配していましたから」
私が記入欄に書こうとすると、そこにはみんなの名前が書かれていた。