月の雫[七福神大戦録]
何だろう、この感覚。その瞳に……
まるで、吸い込まれそうな……。
そんな、不思議な感覚が、私を支配する。
(話たい事がある。君にとっても、大事な話だ。放課後、保健室で待っている)
―――まただ。
昨日と同じ、頭の中に勝手に言葉が入ってくる。
だいたい、何で保健室なのよ!?
保健室で、一体何をする気!?
絶対怪しすぎる!この男!
その途端。
男は、さっきよりも深い溜め息をついた。
(勝手に不快な想像をするな。兎に角、来ればわかる)
『な……!!』
昨日から、言ってやりたい事が山程あるが、私は全部丸めて飲み込んだ。