†赤髪の冒険者ジーク†~西国魔都魔道騎士団編~
「つむじ風が消えた。ファレルは何処だ?」
ジークは眼前に広がる景色に目を細めファレルの金の髪を捜した。
空へ向かって大きく枝を伸ばした樫の大樹・・・その樹下に彼は佇んでいた。
「こんな所まで俺を誘いだして…一体何を企んでやがるんだ?」
ジークは樫の根が自然に作り出した緩やかな斜面を登りきると、ファレルの背に声をかけた。
彼はそれには何も答えず、只一点を見つめ黙りこくっていた。
ジークはその視線の先を見やり、首を傾げた。
「・・・“F.R&T.S”…子供の落書き…。何だそりゃ。」
ジークは小さく呟いた。
「…やはりな…やはり覚えてはいなかったのか。」
ファレルはカラカラに乾いた声を絞り出すようにして呻いた。
ジークは眼前に広がる景色に目を細めファレルの金の髪を捜した。
空へ向かって大きく枝を伸ばした樫の大樹・・・その樹下に彼は佇んでいた。
「こんな所まで俺を誘いだして…一体何を企んでやがるんだ?」
ジークは樫の根が自然に作り出した緩やかな斜面を登りきると、ファレルの背に声をかけた。
彼はそれには何も答えず、只一点を見つめ黙りこくっていた。
ジークはその視線の先を見やり、首を傾げた。
「・・・“F.R&T.S”…子供の落書き…。何だそりゃ。」
ジークは小さく呟いた。
「…やはりな…やはり覚えてはいなかったのか。」
ファレルはカラカラに乾いた声を絞り出すようにして呻いた。