†赤髪の冒険者ジーク†~西国魔都魔道騎士団編~
「あっち。」
チャールズは桃色の靄に煙った街の方角を細い指で指し示した。
「ふーん。チャールズって城下に住んでるんだ。」
ファレルは目を凝らし、桃色の霞に覆われた遠い街を眺めた。
あの霞は、国王と皇太子を守るために王宮の魔導師達が張り巡らした結界だと聞いたことがある。
その結界に守られた城下に住む少年。
彼がどれ程の名家の子供なのか…その頃のファレルには想像すらつかなかった。
「うん。父様と弟と3人で暮らしてるんだよ。ファレルは?」
チャールズが、グランマの太い梢に腰掛け足を揺らしながらファレルに訊ねた。
チャールズは桃色の靄に煙った街の方角を細い指で指し示した。
「ふーん。チャールズって城下に住んでるんだ。」
ファレルは目を凝らし、桃色の霞に覆われた遠い街を眺めた。
あの霞は、国王と皇太子を守るために王宮の魔導師達が張り巡らした結界だと聞いたことがある。
その結界に守られた城下に住む少年。
彼がどれ程の名家の子供なのか…その頃のファレルには想像すらつかなかった。
「うん。父様と弟と3人で暮らしてるんだよ。ファレルは?」
チャールズが、グランマの太い梢に腰掛け足を揺らしながらファレルに訊ねた。