†赤髪の冒険者ジーク†~西国魔都魔道騎士団編~
「うん!そうだね、ファレル。僕達は正義の騎士になろう!」

チャールズは、魔道騎士団の甲冑に身を包んだ自分の姿を思い浮かべ空に剣を掲げる真似をした。
ファレルはその様子に満足げに微笑むと、スルスルと木の幹を滑り降りた。
そして地面に降り立ち、チャールズを手招きして呼んだ。



「何?」

チャールズは木を滑り降り、息を弾ませながらファレルに寄り添うと彼に聞いた。


「僕たちの、今日の誓いをここに…グランマの幹に刻む。」

ファレルはそう言うと、風にそよぐ樫の巨木を見上げた。

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