†赤髪の冒険者ジーク†~西国魔都魔道騎士団編~

ファレルは翌日傷の痛みから熱を出し、一日中ベッドの中で過ごす羽目になった。
彼はどうしてもチャールズの事が気にかかり、レオナを樫の木の所へ様子を見に向かわせた。
しかし、戻ってきた彼女の報告は彼を絶望させるものだった。


グランマの梢に、チャールズの姿はなかった。


(僕たちはもう二度と会えないんだろうか。僕にとってチャールズは唯一友と呼べる存在になったかもしれないのに…。)

ファレルの色素の薄い青い両目から涙が零れた。
涙は頬を伝い細い顎の先でキラリと輝くと、青々と茂る植え込みの中へポトリと落ちた。
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