†赤髪の冒険者ジーク†~西国魔都魔道騎士団編~

ザワザワ…。

彼女は何かの気配を感じた。
身を震わす恐怖…恐ろしい憎悪と嫉妬。
その大きな渦が、こちらへ近づいてくる。

そして、もう一つ…その渦を追いかける怒りと悲しみに包まれた雄々しき魂。
その二つの存在…それを彼女は知っているような気がした。



酷く懐かしく、愛しい二つの魂の気配を彼女は察した。
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