†赤髪の冒険者ジーク†~西国魔都魔道騎士団編~
「この野獣め!いい加減にしろっ。行くぞ!」
“お前には付き合いきれぬ”といった表情を浮かべ、ブレイドは俺の襟首を掴みズルズルと部屋の入り口へ引きずって行く。
「じゃあなぁ!」
俺は騒々しく小手を鳴らしながら、カリンに手を振った。
「いっ…いってらっしゃい!」
少し困った表情を浮かべながらもカリンは細い腕を、ちぎれる程振り別れを惜しんでいる。
(しばしの別れだ…。)
その時はそう思った。
なのにまさか…これが俺の母国、そして愛しい人との長い別れになろうとは、その時の俺には見当もつかなかった。
“お前には付き合いきれぬ”といった表情を浮かべ、ブレイドは俺の襟首を掴みズルズルと部屋の入り口へ引きずって行く。
「じゃあなぁ!」
俺は騒々しく小手を鳴らしながら、カリンに手を振った。
「いっ…いってらっしゃい!」
少し困った表情を浮かべながらもカリンは細い腕を、ちぎれる程振り別れを惜しんでいる。
(しばしの別れだ…。)
その時はそう思った。
なのにまさか…これが俺の母国、そして愛しい人との長い別れになろうとは、その時の俺には見当もつかなかった。