†赤髪の冒険者ジーク†~西国魔都魔道騎士団編~
「さすが支団長、用意に抜かりがねぇなぁ。」

「ジーク、見え透いた世辞はいらん!準備が済み次第バルハラントへ向かうぞ!」

俺の軽口にシールズは、予想通りきっちりとした返事を返してくる。
ここのところが、彼の長所でもあり欠点でもある。
生真面目な性格は…裏を返せば融通が利かず、面白みに欠ける事だということに本人はまだ気がついていない。


「へいへい、わかりましたよ!シールズ支団長。」


俺達はシールズの一喝に首を竦めると苦笑いを浮かべ、それぞれの愛馬に跨った。
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