†赤髪の冒険者ジーク†~西国魔都魔道騎士団編~
【弔いの歌】
「すみません。ランス団長。」
俺は、団長に向かって深々と顔を下げた。
彼の寛大な計らいに対する感謝の気持ちに胸が詰まり、俺は顔を上げることが出来なかった。
「ジーク、顔を上げろ!今日から君は我々の仲間だ。騎士の誇りを持って共に国の盾となろう!」
ランス団長が逞しい手を俺の方に突き出した。
俺は少し躊躇した後、彼の手を強く握り返した。
「ランス団長、我が儘ついでにもう一つだけお願いがあります。その王家の紋章を貴方の手で処分して頂きたいのです。もう…私には必要のないものですから。」
城を出てからの間、このペンダントはずっと俺の懐の中にあった。
二度と人目につかぬ様、街の墓地へ行き地中深く埋めてしまおうとした事もあった。
しかし、墓地の墓守に怪しまれその場を追い出されてしまったのだった。
「判った。このペンダントは私が処分しよう。」
俺は、団長に向かって深々と顔を下げた。
彼の寛大な計らいに対する感謝の気持ちに胸が詰まり、俺は顔を上げることが出来なかった。
「ジーク、顔を上げろ!今日から君は我々の仲間だ。騎士の誇りを持って共に国の盾となろう!」
ランス団長が逞しい手を俺の方に突き出した。
俺は少し躊躇した後、彼の手を強く握り返した。
「ランス団長、我が儘ついでにもう一つだけお願いがあります。その王家の紋章を貴方の手で処分して頂きたいのです。もう…私には必要のないものですから。」
城を出てからの間、このペンダントはずっと俺の懐の中にあった。
二度と人目につかぬ様、街の墓地へ行き地中深く埋めてしまおうとした事もあった。
しかし、墓地の墓守に怪しまれその場を追い出されてしまったのだった。
「判った。このペンダントは私が処分しよう。」