†赤髪の冒険者ジーク†~西国魔都魔道騎士団編~
「ふざけてなどいないよ、ジーク。私は大いなる力を…あの破壊の石より継承した。この力さえあれば、私は“王”にすらなれるんだよ。王族の血も王位の継承もそんなモノはまるで必要ない。ふふふっ、私の言っている意味が…君にはわかるかい?」


(コイツ…どういうつもりだ?まさか俺の秘密を知っているというのか?一体何故!)

あり得ない…そんなバカな。

俺と、ランス団長の間で交わされた密約。
その内容を、ほかの誰が知ると言うのだ。
まして、それが奴の耳に入ることなど到底あり得ないことなのに…。
俺は、ファレルの意味深な言葉に驚愕し奴を睨みつけ唇を真一文字に引き結んだ。
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