らぶ米でぃ!

「ね~、今日は店臨時休業しない?」


「だ・め・で・す!」


そんなに力込めて言わなくても・・・



別に1日ぐらいやってなくても大丈夫だよ。


お客さんだってコンビにとかで買えばいいんだしさぁ・・・



「みんなうちのおにぎりを楽しみにしてくれてるのよ。」


だからって・・・



昨夜は おにぎり握る特訓だった。


三角に握るただそれだけなのに・・・


やっとまともに握れるようになって寝るお許が出たのは 

夜中の12時も回ったころだった。



「自信ないなぁ・・・」


「大丈夫、大丈夫」


簡単に言うけど・・・



「ねえ~、じゃあ、私が下の店見てるからここはお父さんが・・・」



「だ~め!

何言ってるの?お父さんが握ったおにぎりなんて食べたい?」



絶対に食べたくない・・・・けどぉ


「だけどぉ・・・」


「いいから、舞ちゃんの女子高生パワーで頑張って!」


そんないい加減なこと言って


母は、腰をさすりながら行ってしまった。



「女子高生パワーってさあ・・・」



こんな姿じゃ誰も女子高生だなんて分かんないよ!



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