らぶ米でぃ!
「舞子、配達行って来るから店番してて。」
「え~、店番ヤダ~。」
「いいから、頼んだぞ。
上に母さんいるからな。」
「うん・・・わかったよ。」
渋々、店に出る私
昔は、店番も楽しんでた。
だって、お米大好きだもん!
お米に囲まれて店番
それだけで満足で
「よう、マイちゃん店番か?
えらいな~。」
とか誉められちゃって
「うん!舞子は、米屋“玄舞”の看板娘だからねっ!」
なんて自分から言っちゃって
お客さんとも仲良しだった。
それが・・・
今となってはヤル気ゼロ
カウンターの向こうでマンガを読みふけり
店に来た客にも気付かず
「すいませ~ん、こっちのお米20キロ下さい。」
とか呼ばれて
「あ・・いらっしゃいませ。」
そんなんじゃ大事なお客を逃す
とかいつも言われる。
重い腰を上げて
見たこと無いお客だなとか思いながら
「こっちの20キロですね。
お車ですか?」
20キロのお米
重いから10キロずつ二回に分けて運ぶーーー
そんなはず無く
面倒だから20キロを一回で
肩に担いで・・・運ぶ
私って
花の女子高生
こんな姿誰にも見せたくない。