らぶ米でぃ!
それから――――


俊太からの連絡も無く


自分から連絡する勇気も無く



「あのなぁ、そんな顔してるんなら電話してみろよ。案外なんともないかも知れないだろ?」



今日も米屋の店番

カウンターの奥で本を読みながら座っていたら八十八が現れた。



八十八の言うことを無視して


「八十八暇みたいだから店番代わってよ。」


立ち上がると


「ムリ、今日デート。」


今の私

聞きたくない言葉



「だったら帰れば。」


「親父たちが舞子が元気ないとか言うから見に来てやったんだろ?

つか、そんな顔してたらお客が寄り付かなくなるからちょっとは笑え。」



高校1年を終え


やっと本当に俊太と終わったんだって自分でも納得して


『俊太とは、別れたから。』って言った


春休み



『やっぱりかぁ・・・』と薄々気づいていたようなこと言う親にがっかりさせたお詫びに春休み中ずっと米屋の手伝いを頑張ってる。



「何がおかしくて笑えって?」


自分だけ幸せな八十八に私の気持ちなんか分からない。


「愛想笑いぐらいしろって言ってんの。」


なんのために愛想笑い?

八十八しかいないじゃん。


「ほら、その仏頂面。」


八十八が私のほっぺたギューって引っ張った。


「イタっ!もー何すんの!」

拳を振り上げると

「舞子、お前ますます腕太くなったなあ。」

その腕を掴まれ

そんなこと八十八に言われるしまつ。


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