青く輝く未来へ
ーーー流夜は気になって温室に向かった

(カチャ)


「…香…いる?」

声をかけても返事がない


奥まで入ってみる


「香?……!!」


真ん中の椅子の上で眠っている。

周りの白い蘭に囲まれて



流夜は一瞬見入ってしまった


こんなに美しく綺麗な香を



そっと横に座る


「ん?…涙?」


流夜は香の頬に
そっと触れて涙を指ですくう



「…んんっ…!!り…リュウ?」


とっさに頬から手を放した


「あ…ああ…香…」



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