僕の甘甘な想い〜ベッドの上でキミを抱きしめたかった
「そう言えば、この服着替えは出きるのだろうか?」



そう問い掛けると、お父さんは、少し困った表情になる。うーんと悩んで、手をポンと叩くと、お父さんに任しとけと言い、部屋に戻っていった。



しばらくしてから、何かを持ってきて、お父さんは、僕を着替えさせた。テキパキした仕草に、少しだけ安心した。



これで、真奈ちゃんに嫌われないで済む。



「本当は、ダメなんだろうな。冬磨は……だから」



「……」



「あ!大丈夫だ。冬磨は、叱られないから安心しろ」



「ありがとう、お父さん」



お父さんは、僕をぎゅっと抱きしめると静かに泣いていた。肩が小さく揺れる。


ふと窓際を見ると、シャポン玉のように飛んできた桜が部屋に侵入し、ピンク色で染まる窓際。



まるで真奈ちゃんだと思った。優しくて、明るくて皆を照らしてくれるようなピンク色。



早く真奈ちゃんに会いたい。会いたい。会いたい……毎日顔がみたい。



愛してる……と囁きたい。

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