僕の甘甘な想い〜ベッドの上でキミを抱きしめたかった
「真奈ちゃん……」



少年は、恥ずかしそうに視線を逸らす。無意識に少年の手を握りしめていたと気づき、パッと手を放す。



名残惜しそうな少年の表情に、キュンとした。



やっぱり、可愛いな!この子……
そう言えば、名前なんて名前だろう?



肝心な名前を聞いてなかったことに、私は焦ってしまう。



今聞くのも変だよね?どうしよう。



「あのね?名前って……」



「名前なら、ない」



「え?」



お父さん居るのに、付けてもらえてないなんてないよね?言いたくないのかな?


「名前……ないの?」


「秘密だ」



名前秘密なんだ。なら、他の名前で呼ぶ?でもな……



「真奈ちゃんが、考えて呼んで」



「私が?」



少年は、小さく頷いた。



< 23 / 65 >

この作品をシェア

pagetop