僕の甘甘な想い〜ベッドの上でキミを抱きしめたかった
少年は、私から視線を逸らすと、窓に視線を向けた。



後ろ姿は、普通の小学生にしか見えない。でも、口を開くと小学生には見えないそのアンバランスに私は、クスリと笑った。



可愛いよね?彼氏と言うよりも、弟にしか見えないけど。



「真奈ちゃん……愛してる」



唐突に言われ私は、目を丸くした。



「と冬磨くん!?」



運転中のお兄ちゃんは、ハンドルに頭をぶつけて、お姉ちゃんは、自分が言われたかのように喜んでいる。



「朝も昼も夜もキミだけを想っている」



っ……可愛い事言ってくれるね?



視線は、窓に向けたまま冬磨くんはそう言った。トンネルに入った直後、恥ずかしそうに赤くなっていた冬磨くんの表情が、窓ガラスに映った。



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