僕の甘甘な想い〜ベッドの上でキミを抱きしめたかった
あんなに小さな体で、私を守る冬磨くんに視線は釘付け。目も反らせない程だ。


「真奈ちゃん大丈夫?」



冬磨くんは、後ろを振り返りながら私を心配そうに見つめる。



「うん!だ大丈夫」



そう言うとホットしたように冬磨くんがにっこり笑った。



可愛い……笑った顔。



やっぱり私は、好きだなと思った。この笑った顔が……



真奈ちゃんの代わりでも今だけは良いとさえ思ってしまう。冬磨くんのお父さんは、私が真奈さんだと言ったけど、会ったことさえない。



だから、私ではないはずだもん。だから……



「お覚えてなさいよ!」



美絵ちゃんは、そう言って捨て台詞吐いて去って行った。



「はい……っ……」



冬磨くんが私に手を差し出す。
だけど、身長さと体重さで、私を起こすことは不可能だった。



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