白雪姫を襲った実母と白雪姫の争い
「昨日は誰も城の外へは出ていません。しいて言うならば嵐が来る前に
御妃様(白雪姫)が朝のお散歩をされただけです。」
と答える。

「姫、誰も外へでていないとすれば残った答えはひとつ。」

「まさかこの灰がひとりでにこの像を作り上げたとおっしゃいますの?」

と白雪姫は先を読んで聞き返した。

「うん。それ以外に私には考えられない。」

「そんな馬鹿な話・・・」

そう否定しながらも白雪姫は実母がよみがえるのを恐れた。

その日の夕方白雪姫と王子は彫刻家を城に招き実母の灰の上に
大理石をかぶせ、実母の像をそのままそっくり模らせた。
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