Requiem.
Last letter
これが最後です
脆くて幼い僕が
君に向けて綴る
最後の我儘です
僕は君を忘れたくないです
本当はずっと
ずっとずっと
君といたかったです
離れないでください
消えないでください
儚さの果ては
君を想う虚しさだけが
ぼんやりと残りました
それでも僕は
果てなき未来を
まだまだ歩いていくから
今の僕を
忘れないようにいたい
と思いました
望まなくても
登り来る陽の光は
止まらないこと
僕は知っているから
だから
残すことにしました
君のことを
一人よがりに
最初で最後の手紙です
君の目に触れることは
絶対にないだろうけれど
意志ある道の先に
君という道標を目指して
いつかゴールに辿りついて
僕が枯れてしまった時
「頑張ったね」
って愛しい笑顔で
僕の髪を撫でてください
もしも今
「さようなら」
と伝えれば
君は解き放たれますか?
だけど今はまだ
いつでも傍にいて
僕を見ていてください