純色ー彼は芸能人!?―

優の回された腕が強くなった。


「俺は、未来ちゃんの事が好きって言ってるんだよ。
なのにどうして友達、友達って自分の事考えようとないの?

俺も未来ちゃんと同じ経験してきて
自分が大切だって思った人は一生幸せにしたいって思った。

だって、俺と別れたって未来ちゃんが我慢して
俺が華恋ちゃんと付き合う事になるかもしれないんでしょ。

そんな未来ちゃんが俺の前で作り笑顔して苦しんでる姿なんてみて
付き合う事なんて出来ない。

自分の気持ちに嘘なんてつかないで…」


私は軽くうなずいた。
そして、顎が優の肩に触れた。
優の言葉ひとつひとつが優しかった。


私の思っていた事を言ってくれて
心の中がまるで自分が言ったかのようにすっきりして

自分の気持ちに素直になる事が出来た。


少しいただけでも優が人気になる意味が分かった気がする。

だって、こんなに優しいもん。



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