星になりたい

秘密の場所

やっぱりいつもここに来てしまう。
そうここは、私の大好きな場所。親友の由奈にさえ言ってない特別な場所。
悲しいときも嬉しいときもいつもここに来てしまう。
そしてここから見る星空は絶景という言葉が1番お似合いかな。


いつもは私しかいないこの場所に、なぜか今日は誰かいる。

「誰がいるんだろ?」

気付かれないようにそっと近づいてみる。


「お前誰だよ?」

「へ?」

「へ?じゃねえよ!なんでここにいんのって聞いてんの!」

「私がいたこと気付いてたの?」

「当たり前。」

「いつから?」

「お前が来てすぐに。」

「そんな早くから気付いてたなら声掛けてくれればいいのに。」

「は?なんでお前に話し掛けなきゃいけねんだよ。」

「そんな言い方しなくてもいいじゃん・・・。」

「おいおい泣くなよー。」

「泣いてないもん!」

「泣いてるじゃん。」

「これは汗だもん。」

「バカかお前は。顔ぐちゃぐちゃだぞ。お前。」

「笑わないでよー。」

「ごめんごめん。てかお前なんでここにいんの?」

「だってここ、私のお気に入りの場所だもん!」

「あっそ。」

「じゃああなたはなんでここにいるの?」

「ここが好きだから。」

「あなたもここが好きなの?なんか嬉しいな。この場所を知ってる人がいるなんて!」

「お前って変なやつだな。」

「変じゃないもんー!」

~~♪

「あっ電話だ。もしもし。はい。はい。今すぐ行きます。はい。失礼します。」

「ちょっと用できたから行くな。じゃあな!変なやつ!」

ドキッ───

「・・・うん。」

なんだろうこの気持ち。頭撫でられただけなのに、こんなにもドキドキしてる。
私変なの・・・。


こう見えて今までだって、
それなりには恋愛もしてきたし、やることだってやってきた。はず!なのにこんなことでドキドキするなんて。
なんだろうこの気持ち。
なんだか暖かくってぽかぽかする。

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