あたしの豹変執事

自分の部屋に入った途端、あたしは泣き出してしまった。

高坂さんにもう会えなくなるなんて・・・！！


ずっと兄妹のようにそばにいてくれた人が突然いなくなってしまうのだ。挨拶のひとつくらいはしたい。
そして最後に一度だけでも会いたい。


あたしは寂しさと悲しさでいっぱいだった。


その時だった。
――・・・・コンコン

誰かが部屋のドアをノックした。

・・・ママかな？パパかな？

「どうぞ。」
あたしがそう言うとドアが静かに開いた。

「失礼いたします。」
入ってきたのはさっきの黒崎さんだった。



初対面から泣いた姿を見られるなんて・・・・！！

あたしは慌てて顔を隠したが、見られてしまったようだった。