あたしの豹変執事
本当の事情
あたしの毎日は、まず起きることから始まる。
朝はいつも、世話係の執事が必ず決まった時間に起してくれる。

でも今日はいつもと違った。

「キャー！！！もう７時！？遅刻だー！！！」
あたしは慌てて飛び起きた。

近くにいた新しい執事に怒鳴る。
「ちょっとなんで起こしてくれなかったのよ！！！」

執事の黒崎は朝からタバコを吸っている。
スーツも着崩していて、朝から腹の立つやつ！


「起こしたけどお前が起きなかったんだろ。」
「それが執事の言うセリフ！？」

そんなことを言っているうちにもう時間になってしまった。


慌てて家を飛び出した。
「いってきまーす！！！」
「いってらっしゃいませ。お嬢様。」

パパとママの前だけの礼儀正しい姿。
思わずその豹変ぶりに腹を立てながらもあたしは後ろも振り返らずに飛び出して行った。


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表紙・目次

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