そよ風とともに
「ちょっと公園で休もっか」

陸さんに促され おぼつかない足取りの私を支えながら 河川敷の公園へと歩いて行った。


公園には 家族連れや カップルたちが思い思いに休日のひとときを楽しんでいた。

その風景をぼんやり眺めながら 私は今まで誰にも話すことの出来なかった過去を話そうと思った。

陸さんなら…話せる…そんな気持ちになれた


「陸さん、私の話聞いてくれる?」

すると陸さんは

「陸でいいから。話してみ 胸の中にあるもん全部。ちゃんと聞くから。」

と優しく微笑んでくれた。


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