桜が舞う頃に
梨亜と萌はあたし達二人の腕をつかみぐいぐい引っ張っていく。
「何??!!」
陽菜の声も自然と大きくなる。
けど、陽菜の声は二人には聞こえていない。。。。
教室についてドアを開けるといっせいにミンナがこっちを見た。
「ぇ。。??」
「夏凜!!!!」
奥からあたしを呼ぶ声がした。
「優也??どうしたの??」
「どうしたの??じゃねぇ-よッ!!!!お前の机がすごいことになってるんだよ!!」
あたしの机??
意味がわからないまま自分の席へへと進む。
「何これ。。。」
あたしの机は粉々。。。。
分解されていた。
誰かが無理矢理壊したみたいに。
机の中には泥がイッパイ入っていた。。。。
「お前、上靴は・・・??」
「なかった。。。」
優也はハッとして机の中の泥に手を突っ込む。
そしたら。。。
ドロドロの机の中からドロドロになった上靴が出てきた。。。
今まで、嫌がらせや悪口などであたしは何度も泣いたけど
今日は涙が出てこなかった。
涙を通り越したのかもしれない。



教室に思い空気が流れ込む。
あたしはただ立っているだけ。
「そういえば。。。。美衣達、いないよね。。??」
萌が言いずらそうに口を開く。
そう言えば、美衣と美衣の仲良し、夏実がいなかった。
「もしかして。。。」
陽菜が青ざめた顔で言う。
「あいつら・・・・!!!!!」
優也と翔は教室を出て走ってどこかへ行ってしまった。
「あのさ、夏凜、保健室、行ってきた方がいいよ。。。。??」
あたしが精神的にボロボロなのは萌、陽菜、梨亜が一番知っている。
クラスのミンナもうなずいていた。
「・・・うん」
「あたし、ついてくね??」
陽菜があたしの隣を歩き出す。
保健室まであたし達に会話はなかった。
保健室までの道がスゴク長かった。



保健室についても先生に話す気も出なかったし涙も出なかった。



あたし、優也と別れた方がいいのかな。。。。。
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